嵐の如く~俺様ヤンキーX最強姫+龍・飛翔編~
 「……」


 黒い目出し帽を被った全身…黒ずくめの長身の男。


 「ここは?」


 「俺の部屋だ」


 狭く無機質な部屋。


 家具は最小限のモノしか置いてない。


 天井からぶら下がった豆電球だけが私たちをオレンジ色に染める。


 私はパイプベットに座らされていた。


 「名前は?」


 「杏子…」


 「桜鬼と聞いたが……」


 「それは別名だ……」


 「そうか…俺は紫岐…俺も別名だ…本当の名前は紫桜…君と同じ桜の文字が
入っている」


 彼の瞳は紫紺の色をしていた。
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