凶漢−デスペラード
「ごめんな…」

「…どうして、謝るの?」

「なんか、無理矢理みたいだった……」

「…ちょっと、びっくりした…でも、アタシは嫌じゃ無かったから……」

「本当か?」

「うん…だって、一緒に住んでんだよ。リュウちゃん、アタシの事好きくないのかと思ってた……」

「前にも言っただろ…」

「手え、付けちゃったね……」

何時の間にか、普段の悪戯っ子のような眼差しにジュリは戻っていた。

「男って、どうして意味も無く女を抱きたくなるんだろう……」

「アタシとして後悔してるの?」

「後悔するわけないだろ。ただ……」

「ただ?」

「抱くんなら、もっと、こう、なんて言うか…」

「リュウちゃん、照れてる。良かったョ…」

「阿呆!大人をからかうな…お前の言い方、十六、七の小娘が言う台詞じゃねえぞ。」

「だって、本当の事なんだもん。好きなリュウちゃんとエッチ出来て良かったなァて…それに…初めてイケたし……」

「無理矢理でもか?」

「襲ってきそうな気配は感じてた。」

「かなわねえな……」

「そう、女はしたたかなんだぞ。」

悪戯っ子のような笑みに引き込まれるように、竜治はジュリを抱き寄せた。

「…もう一度、する?」

「何だかお前の客になったみたいな気分だ…」

「本日は御指名ありがとうございました。」

「悪ノリし過ぎだ。」

「エヘッ…」

「シチュー喰う前に、シャワー浴びるか。」

「うん。」

二人は一緒にシャワー室に入った。
狭いから、二人一緒だと、密着状態じゃないと使えない。

自然と竜治の分身に血が集まり始めた。

「元気だね。」

「いいよ、自分で洗うから…」

「いいから、いいから…」

竜治は、自分の身体を洗ってくれるジュリの姿を見ているうちに、

毎日知らない男の身体をこうして洗ってやってるんだ……

今迄感じた事の無い嫉妬心が生まれ始めた。

「お前、金の為とはいえ、毎日好きでも無い男とこうする事が嫌じゃないのか?」

「……嫌に決まってるじゃん…リュウちゃんの為だから、我慢出来る…」

「俺の?どうして自分のじゃないんだ?」

「リュウちゃん、思いっ切り鈍いね。」

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