家族チェンジ法
その時、激しい光とともにバリバリバリと大きな音が鳴った。
「危ない!!」
木が倒れてきたのだ。落雷によって。
その音に、高校生二人組も外を見ていた。ガラス越しに。
「とりあえず入って!」
俺は目を見開いたまま動かない少女を引きずるように、店内に入る。
くっそ。
面倒くさいな。何なんだ、一体。
雨が目に入って、視界が悪い。
木はぎりぎりのところで俺たちには当たらなかったが、あと少し位置がずれていたら……。
俺は背筋が寒くなるのを感じていた。