甘い毒
「えぇ…まあ私はあなたが゙大゙嫌いなので、なにをしようとなにも言いませんが…」
理子はわざと嫌いに大をつけ、強調して言った。
「俺は君のプライベートには一切干渉しない。君も俺のプライベートには一切干渉しない、つまり世間体のみの結婚だ。不満?」
「…夜の関係もなし?」
「君が望まないならね」
「仕事は?やめなければ駄目ですか?」
「続けたいのなら、続けていいよ」
「…………」
理子はしばらく黙ってしまった。
「少し…時間を下さい…。」
「三日。それまでに返事を聞かせて。」
パタン
一夜はそう告げると社長室からでていった。