incarnate





出会ったんだ、あの日。

雪が似合う美しいキミに。





あたしは一目で恋に落ちた。


あたしの中の傷口を、癒やしてくれる人。





彼は自らを¨夜(ヨル)¨と名乗った。



聖夜の出会いに相応しい、素敵な名だと思った。






それから、あたしは夜に告白して。

付き合うことになって数ヶ月。




夜は、あたしの傷口を完全に塞ぐように話を聞いてくれた。




過去の恋愛。

騙された悲しさや悔しさ。



嫌な顔もせずに、すべてを受け止めてくれる。


そんな人だったから、あたしはますますキミに溺れていったんだ。





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