キョリの奏でる物語
18歳―――



「もぅこうちゃんなんて知らない!!嫌いだよ…。」


「おい!!ゆきっ!!」


プツッ…プープープー…


私は電話を一方的に切ってベッドに携帯を投げつけた。


理由はこうちゃんの受験。


クリスマスイブだというのにこうちゃんは塾の強化合宿に参加している。


イブに逢えないとかひどいよ…。

寂しい…―


私は布団に顔を埋めて泣いていた…。


私のわがままだってわかってるし、こうちゃんの受験の邪魔はしたくない。


でももし受かったら来年からもぅ離れちゃうんだよ??


こうちゃんはそれでいいのかな…。
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