小さな恋【完結】
「俺が誰かと付き合うと、お前は泣くのか?」
大知の済んだ瞳があたしを捕えて離さない。
あたしは咄嗟に大知から目を反らした。
「なぁ、ちゃんとこっち見ろよ。俺はお前が……――」
お前が……なに?
大知が再びあたしの腕を掴んだ時。
「大知く~ん!真依子ちゃん~!!」
そんな声と同時に、バタバタと上履きを鳴らして繭ちゃんが走ってきた。
繭ちゃんがあたし達の元へ辿り着くまでの間、あたしと大知は黙って見つめあっていた。
どちらとも視線を外さない。
ほんの数十秒。ううん、数秒がとても長い時間に感じられた。
あたしと大知の周りだけ時間が止まったみたい。
掴んでいる腕に大知が力を込める。
あたしは大知の熱を感じながら、込み上げる感情を必死で押さえこんだ。
大知の済んだ瞳があたしを捕えて離さない。
あたしは咄嗟に大知から目を反らした。
「なぁ、ちゃんとこっち見ろよ。俺はお前が……――」
お前が……なに?
大知が再びあたしの腕を掴んだ時。
「大知く~ん!真依子ちゃん~!!」
そんな声と同時に、バタバタと上履きを鳴らして繭ちゃんが走ってきた。
繭ちゃんがあたし達の元へ辿り着くまでの間、あたしと大知は黙って見つめあっていた。
どちらとも視線を外さない。
ほんの数十秒。ううん、数秒がとても長い時間に感じられた。
あたしと大知の周りだけ時間が止まったみたい。
掴んでいる腕に大知が力を込める。
あたしは大知の熱を感じながら、込み上げる感情を必死で押さえこんだ。