小さな恋【完結】
視線が熱く絡み合って、息が止まりそうになる。
澄んだ瞳にあたしの姿がぼんやりと映っていた。
「真依子……」
少し傾いた一哉の顔が近付いてきたのに気付いてすぐに目を瞑る。
触れ合うだけのキス。
「んっ……」
軽いキスの後、口の中に一哉の熱い舌が差しこまれて。
『……もう来てくれないよな?』
その瞬間、大知の言葉が頭を過った。
苦しそうに見つめるその瞳。
大知……。お願いだから……
そんな瞳であたしを見ないで。