小さな恋【完結】
このまま時が止まればいいのに。


そうすれば、ずっと大知の傍にいられるから。


こんなことを考えるなんて、ズルイよね……。



「ちょっと、大知!!何してるの~?!」


すると、繭ちゃんがあたし達の元に駆け寄って大知の腕を掴んだ。



「怪我してるかもしれないから保健室連れてく」


「そんなの……他の男の子に頼めばいいじゃない!!」


繭ちゃんは顔を真っ赤にしてそう主張する。


確かに、彼氏が他の女の子をお姫様抱っこしてたら嫌だよね。


繭ちゃん、ごめん。


ほんの少しだけ、大知を借りたよ。


でも、ちゃんと返すから……。
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