小さな恋【完結】
「あのさ、俺が自分を止められなくなる前に頼むから消えてよ?」


「何よそれ……。あたしは大知の彼女でしょ?」


「俺の彼女?笑わせんなよ。俺がいつお前と付き合ったんだよ!」


大知がそう言った途端、屋上の扉が再び勢いよく開いた。



「……――真依子!!」


「りっちゃ……ん……?」


ハァハァと息を切らしながら、りっちゃんはあたしの元に駆け寄った。


「こんなとこにいたわけ?!探したんだから!!」


「……ごめんね、りっちゃん……」


必死で探してくれたんだね。


りっちゃんの額の汗を見て、申し訳ない気持ちになる。
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