小さな恋【完結】
「ねぇ、あたしさぁあんたに話あるんだけど」
すると、りっちゃんは鋭い目つきを繭ちゃんに向けた。
「話って何?」
りっちゃんと繭ちゃんの間に漂う張り詰めた空気。
りっちゃんの拳は何故か小刻みに震えていた。
「あんたさ、大知が真依子の元カレだって知ってたよね?」
「……何、急に。それがどうしたっていうの?」
「知ってて、真依子に大知紹介してって頼むって、どういうこと?」
あたしはりっちゃんの言葉に思わず息を飲んだ。