小さな恋【完結】
「あの子には、ちゃんと伝えたんだ。俺は真依子しか考えられないって。それに、あの子が俺を本気で好きだとは思えなかったし」


「繭ちゃんが……?どうしてそう思うの?」


「あの子に興味があったのは、俺じゃなくて真依子だと思う」


「あたし……?なにそれ……意味分かんないよ……」


大知の言葉の意味が全く理解できなくて、思わず顔をしかめる。


「繭ちゃんと付き合ってなかったなら……どうしてうちのクラスに来て繭ちゃんと喋ってたの?二人とも……仲良くしてたでしょ?」


「あの子のクラスにいけば、真依子の顔が見れるから」


大知は照れ臭そうにそう言うと、プイッとあたしから顔を反らした。


「それにあの子、俺と一緒にいる時、いつも真依子の話ばっかりしてた」


やっぱり分からない。繭ちゃんは一体何を考えてるの……?

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