小さな恋【完結】
「真依子ってそんなに泣き虫だったっけ?」


大知はあたしの頭を優しく撫でながらクスッと笑う。


泣き虫なんかじゃないよ。


だけど、大知と気持ちが通じ合ったということがとても嬉しかった。


それは、言葉にいい表せないくらい。


信じられないという気持ちと嬉しい気持ちがごちゃ混ぜになって変な気持ち。


屋上なんて、今まで何回も来ているのに、この場所が信じられないくらいキラキラと輝いて。


心臓は壊れてしまいそうな位激しく暴れているのに、頭の中では冷静にこの状況を喜んでいる。
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