小さな恋【完結】
お互いの視線が至近距離でぶつかり合う。


「真依子、好きだ」


その声と同時にあたしの唇に甘いキスが降ってきた。


2年前のぎこちないキスとは全然違くて。


あ……そっか。


キス一つでも、気持ちがあるのとないのじゃ全然違うんだね。


友達の延長線上の行為だと思っていた2年前のキス。


だけど、今は違う。


キスってこんなにも幸せな気持ちになれるんだ。


初めて知ったよ……。



2年前はぶらりと下ろしたままだった腕をあたしは大知の背中にそっと回した。
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