小さな恋【完結】
屋上の扉を勢いよく開けると、落下防止用のフェンスの近くに立っている繭ちゃんを見つけた。


え……?まさか……――!!


「……――繭ちゃん!!何してるの?!」


もしかして繭ちゃん……変なこと考えてるんじゃ……?


慌てて繭ちゃんに駆け寄ると、


「止まって!!じゃなきゃ、ここから飛び降りる!!」


繭ちゃんはそう叫んでフェンスをグッと掴んだ。


その途端、心臓がドクドクと激しく暴れ出して手にじんわりと嫌な汗をかく。

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