小さな恋【完結】
違和感
11月も後わずかに迫った日曜日。
あたしは大知の妹の唯ちゃんと一緒に近くの雑貨屋にやってきた。
店の中は小中学生の女の子でいっぱいで。
数年前までよく足を運んでいた雑貨屋。
あたしは懐かしい気持ちになりながら、ノートの並んでいるコーナーで唯ちゃんの顔を覗き込んだ。
「ねぇ、今の小学生って交換日記とかするの?」
「する……かな。お姉ちゃんも小学校の時した?」
「したした!だけど、お姉ちゃん回すの遅くて、よく友達に怒られたよ」
昔の想い出を懐かしみながら苦笑すると、唯ちゃんの表情が何故か曇った。
「お姉ちゃん、あのさ唯ね……――」
「ん?」
聞き返そうとした時、唯ちゃんがハッとした表情を浮かべて足元に視線を落とした。