小さな恋【完結】

「あたし……――」


早く言わなきゃ……。


頭では分かっているのに、喉の奥に何かが張り付いているみたい。


ダメ、ちゃんと言うんだ……。


全ては大知と……唯ちゃんの為に。



「あたし……大知を説得してみます……」


喉の奥から声を絞り出すと、お父さんは堪らず安堵の溜息をもらした。
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