小さな恋【完結】
winter
近付く別れ
「……さむっ!!やっぱり、外で食べるのは間違いだったかなぁ?」
あたしは鳥肌の立つ両腕を力強くさすった。
膝の上のお弁当は冷たい北風で冷え切っている。
ご飯なんてもうカチカチだ。
隣にいる大知は、クスッと笑いながらあたしの頭をガシガシと撫でる。
「いいんじゃね?それにほら、寒いとカロリーの消費激しいっていうし、痩せるかもよ?」
「なにそれぇ?!それって嫌味だよね?!」
「冗談だって。これ以上、痩せんなよ?心配だから」
クックッと楽しそうに喉を鳴らして笑うと、大知はあたしに視線を向けた。