小さな恋【完結】
シンプルなクロスのネックレス。


それは、何の変哲もないネックレスだったのに、気付けば店員さんを呼んでいた。


優柔不断なあたしのあまりに早い決断に、りっちゃんと繭は少しだけ驚いている。


キラキラと輝くクロスのネックレス。


きっと、大知に似合うはず。


これなら、ずっと身に付けられる。


離れていてもこのネックレスを見る度に、きっとあたしを思い出してくれる。


あたしはネックレスの入った紙袋を両手でギュッと抱きしめた。
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