小さな恋【完結】
「真依子……いい?」


「……うん」


あたしは大知の腕に抱かれながら、コクリと頷く。


あたしの手を優しく包み込む大知の手の平。


その温かさが心地いい。



「……――ッ!」


下半身に走る痛みに顔を歪めながらも、あたしは心の底から幸せを噛み締めていた。


あたしの初めてが……大知でよかった……。


大知と一つになれた時、時計の針は0時を指していた。



一緒にいられる時間は、もう残り少ない。


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