小さな恋【完結】


「ねぇ、大知。あたし、大知にプレゼントがあるの」


あたしは体にシーツを巻き付けて、バッグの中から細長い箱を取り出して背中に隠す。


一目惚れして買ったクロスのネックレス。


喜んでくれたらいいな……。


すると、大知も「俺も」といいながらクローゼットから何かを取り出した。


「じゃあ、いっせーのせで交換しない?」


「そうするか」


あたし達は互いに目をつぶって声を合わせた。

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