小さな恋【完結】

別れの時

「じゃあ、行ってくるわ」


駅の前に着くと、大知はそっとあたしの手を離した。


大知の熱が手の平から消えて、どうしようもなく寂しくなる。


だけど、あたしは顔を上げて大知に微笑みかけた。



「ちゃんとメールしてね?それと電話も」


「あぁ」


「浮気したら、絶対に許さないからね」


「あぁ」


「写真は現像して、後で送るからね」


「あぁ」


大知はあたしの頭をガシガシと力強く撫でると、柔らかい笑みを浮かべる。
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