小さな恋【完結】
―――………


あたしは23時ピッタリに大知に電話をかけた。


一日の終わりに毎日欠かさずする電話。


大知の声を聞けるこの時間が、一番幸せだった。



大知は引っ越してからも、何故かサッカー部に入ろうとはしなかった。


学校が終わると、22時までバイトをする生活。


こっちにいた頃と同じような日々。


「サッカー部入らないの?」


何度聞いても、大知ははぐらかすばかりで聞く耳を持たなかった。

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