小さな恋【完結】
「どこでもいいんだけどさー。つーか、今度、俺んち泊まりくれば?」
また突拍子もないことを言いだした。
ケンちゃんのその言葉にはりっちゃんだけでなく、あたしと一哉先輩も含まれている気がした。
「4人でケンちゃんの家に泊まるってこと?」
「そうそう。なんか大勢だと楽しそうじゃね?」
「……だね!いい案かも。真依子はどう?泊まり大丈夫?」
やっぱりあたしと一哉先輩も含まれてたんだね……。
あたしは、一哉先輩にチラッと視線を移した。
「一哉先輩はどうしますか?」
一哉先輩がいかないなら、あたしも行くのはやめよう。
お邪魔虫にはなりたくないもん。
すると、携帯をいじっていた先輩は一度顔を上げて「あー……行く」そう言うと再び手元の携帯に視線を落とした。