小さな恋【完結】

「あたしの彼氏のケンちゃん。それと、ケンちゃんの友達の一哉(かずや)先輩」


中3の夏。りっちゃんに誘われて初めて一緒にご飯を食べた時、あたしは一哉先輩に目を奪われた。


先輩の笑顔も声も仕草も。その全てに胸が熱くなって。


二つしか年の違わない一哉先輩はとても大人に見えて。


口の中がカラカラに乾いて、目を合わすと動悸が激しくなって。


この日は緊張しすぎて、正直先輩と何を話したのかよく覚えてない。
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