小さな恋【完結】

「大知くんと真依子ちゃんって、同中で仲良いんでしょ?だから、ちょっと協力してほしいの」


はにかみながらそう話す繭ちゃんの目は恋する乙女モード全開だ。


「協力っていうのは?」


「大知くんの番号教えてほしいの。それと、大知くんの好きな女の子のタイプとか好きなものとかなんでもいいから教えて?」


「え?でも……」


繭ちゃんはあたしと大知が付き合っていた過去を知らないの?


それとも、知っていてわざとあたしに聞いてる?


……そんなはずないよ。


繭ちゃんを疑ってかかる自分に嫌気がさす。


困惑していると、繭ちゃんはニコッと愛嬌のある笑みを浮かべた。

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