ネコ専務シリーズ
わがはいは猫ですか?
ある晩、会社から帰宅していたネコ専務は、
強盗にあい、後ろからポカッと殴られて、
気を失ってしまった。

気がついたときにはネコ専務は病院のベッ
ドの上にいて、その周りにネコガールと
ネコ博士が、心配そうに立っていた。

「あ、起きたわ!」

ネコガールは喜んで声を上げたが、ネコ
専務の様子はどうもおかしい。
どうやらネコ専務はすっかり記憶を失って
いて、ネコガールのこともネコ博士のこと
も、全く思い出せないようである。

あろうことか、自分がネコであることすら
忘れてしまっているので、ネコガールは
悲しくなってしくしく泣きだしてしまった。
ネコ博士は、

「私は何とか兄さんの記憶が戻るように、
 研究してみるよ。
 多分大丈夫だよ。私に任せなさい」

と言ったが、本当はあまり自信はなかった。

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