Sleeping baby ~眠り姫~
「兄ちゃんさ…アタシとエッチする事言ってんの?」
っつーか…出来んの?
ヒカルは思いっきりストレートに聞いてしまった。
兄のおバカな振りのおかげで意外とすんなり言えてしまった…。
そんなヒカルをフッと微笑んで見ると、
『あぁ…避けては通れない問題だろ?そこは』
兄ちゃん…
ソレってやっぱ…問題なんだ。
『やっぱ子供作りたければそうなるしな?コウノトリは運んで来ないらしいぞ?
』
…知ってるよ。
この前アタシが調べてやったんでしょうが。
っつーか調べなくても知ってたけどね!
困ったように眉を下げて優しく笑う兄に、ヒカルは雅明の優しさをちょびっとだけ感じた。
アタシが1人で深刻に思わないように、気を張りすぎないように、わざとフザけた口調で茶化すように軽く言ったのだと思う。
「だけどさ…、兄ちゃんアタシと出来るの?」
そこが大問題だ。
大大大問題だ。