Sleeping baby ~眠り姫~

兄ちゃん…アタシ達にはやっぱムリなんだよ。


アタシの裸を見ても、欲情どころか、まるで父親のように成長を喜ぶ兄。


そんな2人じゃこの先も夫婦としてやって行くなんて絶対にムリだ。



「兄ちゃん…やっぱムリなんだよ。」



ヒカルは悲しいのか、ホッとしたのか良く分からない気持ちだった。



兄に妹として見られている安心感と、やっぱりアタシじゃ一人の女としては見てもらえないという絶望感。



『ヒカル…ムリじゃない。ムリなんかじゃ無い。兄ちゃんは、ヒカルの兄ちゃんだったから、まず最初にヒカルの成長に目が行ってしまうんだ。こんなに立派に健康的に元気に育ってくれて本当に嬉しい。だけど次に、一人の女の子として見ると、ヒカルはとっても魅力的だ。本当は裸なんか見なくたってヒカルの魅力は良く分かってる』



…え!?



「じゃ…何で?」



何で裸を見せ合おうだなんて言ったの?


ヒカルは兄に魅力的だと褒められて嬉しい気持ちで一杯だった。だけどその一方で裸を見なくても分かるなら、じゃあ何でなの?という疑問が浮かんで来た。



『ん?それはな…


 オレが見たかったから』




マチャアキ…


テメェ…


オメェの人参さん収穫すんぞ!!


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