Sleeping baby ~眠り姫~
「いらっしゃい!よく来たね、さぁ遠慮なく上がって!」
なんて、恥ずかしがっていても、山科夫妻は両手を上げてウェルカムしてくれた。
「お、お邪魔します」
早速動揺を隠せずに、どもり気味に挨拶をすると、リビングへと通された。
「この度はご結婚おめでとう!いやぁ~ここまで長かったというか、短かったというか。ヒカルちゃんのご両親とはね、雅明くんが養子になった時から"将来結婚させるつもりだから、その時は宜しく"って頼まれててね、私達も子供が居なかったし、2人とも自分達の子供のように可愛かったから、こうして夢が叶って嬉しいよ」
お、おじさん…。
まだちゃんとしたご挨拶もそこそこに、そんな衝撃の事実を明らかにしてくれてどうもありがとう。
ヒカルは衝撃を受け過ぎて、おばさんが入れてくれたコーヒーを持つ手が震えて来ているよ!
カタカタ…
『ん?地震か?』
違うわ兄ちゃん!空気読めや!!!