Sleeping baby ~眠り姫~
「ねぇ、兄ちゃんが幸せにしてあげたいって思う女の人は今居ないの?」
ヒカルは思わずそんな質問を投げ掛けて居た。
だってもしかしたら、好きな人だって居たのかもしれない。
アタシと結婚なんかさせられなければ、好意を寄せる女性の1人や2人居たのかもしれない。
『そうだなぁ、オレが今一番幸せにしたいと思うのは…ヒカルだよ』
兄ちゃんの慈愛に満ちた目に見詰められて、ヒカルは心がポカポカと温かくなるのを感じた。
『だから、やっぱりヒカルが奥さんで丁度良いのかもなぁ』
どこまでも優しい兄ちゃん。
ホンワカフワフワとしている兄ちゃん。