Sleeping baby ~眠り姫~


僕の夢、僕の幸せ。



お父さんにヒカルの写真を見せられてから、なぜだかずっとヒカルの寝顔が頭から離れなかった。



毎月僕にだけ誰も面会に来なくても、ヒカルの寝顔を思い出せば、幸せというものを想像する事が出来た。



それから実際ヒカルに会ったのは、ヒカルが2歳になった時で、もうあの写真程赤ちゃんじゃなくなっていたけれど、



初めて家族になったその日から、お兄ちゃんお兄ちゃんと僕の後を着いて離れないヒカルが可愛くて仕方がなかった。



ヒカルと兄妹になれて、そこには僕の想像していた通りの幸せがあった。



ちょっと変わっている所もあるけれど、とても優しい母さんと父さん、可愛い妹。



今までの僕には有り余る程の幸せに、



僕がこの幸せを守り続けたいと心から思った。



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