山ほど愛してる
「おいしいぃぃ!」
聖奈のおいしそうな顔を見るたびに俺もなぜか微笑んでしまう。
「んじゃ。俺も食おうかな」
そうやって俺も聖奈につられて食べる。
聖奈がたのしそうに食べてるのをみて、まるで2人でデートしているみたいだった。
達也たちは向こうでうまくやっているからいいかと、俺的思考でかんがえていた。
そのとき聖奈が
「いや。いやだ。なんで・・・・」
いきなり人がかわってしまった。
なにかに怯えたような。
そして聖奈の目の前にいたのは聖奈の元カレ小口高広だった。
アイツがいる。
アイツは聖奈を傷つけた。
でも聖奈の目は確実に汚いものを見るような目に変わっていた。
それはそうだ。
アイツには・・・・・・・・もう彼女がいた。
しかも子持ち。高一のアイツにはもうおなかにいたんだ。
それを見たら誰だってつらい。聖奈を見ている俺もつらい。
「聖奈?おぃ。聖奈。もう帰ろう。俺そういえば聖奈とデートどこ周るか決めたい!」
俺は必死で話題を作った。
でも聖奈はなんにも反応もしてくれない。
しかたない。
俺は聖奈をスウィーツ店から連れ出した。