あの日の君と今の僕。
第1章 親友
初めて校門をくぐったその日
俺の“永遠”に1歩踏み出していたのだろう。
『なあ、湊~?俺、この桜田高校で彼女出来っかな?』
そんなアホな質問をしてきたのは
小中同じで高校もこの桜田高校を一緒に
受験した幼なじみっつーか親友の尾田秀明(オダ ヒデアキ)
「知らねーよ」
そんな中学から毎日のように
していた会話を高校に入ってからも
毎日出来るなんて俺は幸せだと思った
秀明が玄関に貼ってあるクラス表を見た
『おい!湊!俺達、同じクラスだぜ』
にこにこしながらこっちへ
走ってきて俺に報告してきた
「ええー、また秀と一緒かよ(笑)」
内心、俺は嬉しかった。
あいつがいなきゃなんかやる気が
出ないっていうかなんていうか
俺達は1年D組だった
これが“奇跡”に近づくだなんて
俺は想像もしてなかった…
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