あの日の君と今の僕。
だから俺は渡辺美咲を避けていた
極力見ないし話しかけられても
適当に返していた。
本当は沢山喋りたかったし
メールだってしたかった。
俺は渡辺美咲から来たメールは
見ずに削除していた。
その苛々を発散する為か
俺は色んな女と話したり遊んだり
気付いた時には学校1のチャラ男なんかに上り詰めていた
でも、俺は変な噂たてられようが
渡辺美咲に軽蔑されようが
親友の秀明がいればそれでいい
変な噂が立ったって秀明は
俺と一緒にいてくれた
『湊はいいな~』
「何がだよ」
『周りに女がたくさんいてさ』
「まあな」
「でも、誰とも付き合わないよな。この前だって他校とかうちの学校の奴に告られても断ってたし」
「俺は女とこのくらいの距離が1番だと思ってんの(笑)」
『なぁーんだ。好きな奴でもいるのかと思った』
そんな秀明の一言に心が締め付けられるほど痛かった。