クラスメートの女の子
11月12日。

僕たちは、体育館の倉庫に華子を押し込んだ。

バスケットボールを投げつけ、さらにマットでくるんだ。

そのマットの上を歩き、華子を苦しめた。

だけど、やっぱり華子は泣かなかった。

僕のイラつきは、頂点に達し、思いっきり華子の胸を蹴り飛ばした。

すると、華子のポケットに入っていた鏡が割れた。

「お前、鏡なんて持ってんの?ブスのくせに」

僕がそう言うと、いつもは睨んでくる華子。

だけど、今回の華子はうつむいていた。

その目から、涙がこぼれていた。

「は、なこ…」

男子たちが呟いた。

その時、華子が僕の頬をひっぱたいた。

「…!!」
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