猫の気まぐれ







悲しそうに嘆く黄色い髪をした男の子。


…誰か、反応したげなよ…。




私はほっといて歩き出す。

「…えぇ…!? 最後までシカト?」


「………」





…誰かわかんないけど、可哀想な人だ…。



心の中で慰めの言葉をかけようとしたら――――…


「ねぇ、君だよ!」


グイッと肩を引っ張られた。






その瞬間、ゾワッと…。


全身の鳥肌がたつ。



――――…パシンッ…!






気が付いたら、男の手を振り払っていた…。





つか、私に話しかけてたんだ…。





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