近くて遠い距離
もうすぐ昼休みが終わる…そんなタイミングで龍と彩が教室に戻って来た。

「え?ナニ?二人でお弁当を食べたの?」

驚いたように彩が尋ねる。

「余り者同士、ね~ 翼くん」

「のけ者同士、な~ 奈央ちゃん」

妙に生まれる連帯感。
私と翼くんはニンマリ笑っていた。

「マジかよ…」

龍ちゃんが小さな声で呟いた。
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