近くて遠い距離
「なあ、お前なら何が欲しい?」

「私? うーん、私なら・・・ネックレスとか嬉しいかな」

「どんな?」

「ん――、と・・・」

数あるネックレスをじっくり見る。
ふと目に入った、三日月と星がモチーフのネックレス。

「私だったらー」

「コレじゃね?」

そう言って、龍ちゃんは私が見つけたネックレスを指差した。

「なんで分かったの??」

「んー、なんとなく・・・お前の雰囲気に合ってるなって思って」

「そっか・・・」

「でも、彩向きじゃないよな」

「そうだね」
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