近くて遠い距離
結局、龍ちゃんはそのストラップを買う事に決め、ギフト用に包んで貰ってた。

「お前は翼と何かお揃いにしないのか?」

「え・・・?」

フリなんだもん。
そこまで徹底する必要もない。

私の暗い表情に気付いたのか

「すまん、余計な事を言ったな。
悪い、忘れてくれ」と言った。

「うん、忘れる!」

いつか、そんな相手が出来るかな。
私は陳列された商品に目をやった。

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