近くて遠い距離
「龍が好きなのって…奈央でしょ?違う?」

「・・・・・・。
んな事は今、どーでもいーんだよっ!」

いつの間にか手が出て・・・
お互い掴み合いの殴り合いになっていた。

「翼!お前、奈央の気持ち、考えた事あんのか?
お前らがイチャイチャしてんのを、あいつが見たら・・・
どんなに傷付くと思ってんだよ?
お前、奈央と付き合ってたんだろ?
なあ、答えろよ、翼」

「それを言うなら・・・
奈央がどんな気持ちで、お前と彩が付き合ってるのを見てたと思うんだよ?
あいつがどんなに辛かったか・・・
それが分かるから、俺は奈央と付き合ってるフリをしたんだよ!
聞いてる、龍? フリだぞ、フリ!
俺と奈央は付き合ってなんかねーからな!」
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