近くて遠い距離
上履きに履き替えて教室へと向かう。
黒板には席順が貼られている。

出席順で並べられた席順。
私の前の前の席に
龍ちゃんがいた。

ダメ、ダメ。
『龍ちゃん』と呼ばないように気をつけなくちゃ。

とにかく
知らないフリをしていればいい。
接点さえ持たなければ、なんとかなる!!

決意を胸に
私は『龍ちゃんなんか知りません』モードに切り替えた。

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