*勇気の音*
「さっきはどうも…」
愛想のない言い方で話しながら
そっと家の戸を開けた。
焦って見つけた服は白いチュニックにデニムのショーパンというなんとも女の子女の子した服になってしまった。
趣味じゃないけどたまたま1番上にあったのだ。
まだ母親が家にいたときに買って来てくれたもの。
「おー!さっきは悪かったな!………って、あれ?愛美しかいないんー?俺、親御さんに引っ越しの挨拶来たんだけど…」
「……親は………てか、ここわたしひとり暮らし。」
「え?そうなの?」
「……」
わたしは黙って頷いた。
「こーんなでっかいうちに一人で住んでんのかー!いいな!俺なんかあんなボロアパートの家賃出すのもギリギリだぜ」
「へえ、そうなんですか。」
「てか敬語やめろよー。俺まだ19だし!」
……出た。
この感じ。