*勇気の音*
ゆっくりと目を開けると…
黒髪のイケメンがアパートの窓からこっちをボー然と見ていた。
「…フフッ…ハハハ、アハハハハ!」
するとその男はふと我を取り戻したかのように大笑いし出した。
(何コイツ……)
なんだか笑われたことで急に恥ずかしくなって
わたしはまた叫んだ。
「んな…なな何笑ってんのよ!むかつく!わたしはあんたのせいでこんなに早起きしちゃったのよ!」
するとその男は優しい笑顔をこっちに向けて
「起こしちゃったのか、悪かったな!」
と言った。
その時、不覚にも
わたしの胸はときめいてしまった。