空の欠片。
一通の手紙
朝。
私は、いつも通りに学校へ向かった。
私の通っているがっこう・・・『星森高校』。
他の高校とは何も変わっているところなど無い。
変わっていると言えば・・・・・・・・
今、私の下駄箱に入っている今時ありえない
ラブレター。
ラブレターなんて貰ったことも、書いたこともないから
対処の仕方なんて私には分からない。

「どうしたの?葵。」

あぁ!
天の助け!!
My Friend 天音!

「天音ちゃん。私は、何故このようなものを持っているのでしょうか。」

「あたしが知るわけないじゃない。
 で、何なの?それ。」

「私も知らないよ!
 朝、学校に来たら下駄箱に入ってたんだよ!!
 あぁー・・・、どうしよう。」

開けた方がいいのか。
それとも、このまま捨てるか。

「開ければいじゃない。」

ぇ、何をおっしゃった?

「あ、あの、もう一度言って貰えますか?」

「だから、開けなよ。」

あ、開けるんですか!?

「葵が開けないなら、あたしが開けるよ?」

私が持っていたラブレターを奪い、開けようとする。
<ビリビリッ>
雑に開けていく天音。
中に入っている手紙が無事かどうかが気になったが
どうにか無事だったらしい。
天音は、手紙を開け読み始める。

「‘2年3組 夜崎葵さんへ
 昼休みに屋上へ来てください。
 待っています。’
 名前は、書いてないみたいね。」

「こ、これって信じていいのかな?
 嘘だったらどうしよう・・・。」

「ま!行ってみたら良いんじゃない?
 放課後までまだまだ時間はたっぷりあるんだし、
 心当たりがあるのかどうかを考えてみるのもいいかもね?」

心当たりなんて、私にあるはずがない。
今まで男の人とかと関わりなんて無かったし・・・
放課後になるのを待つしかない・・・か。


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