空の欠片。
-放課後-

「やって来ましたよ。天音さん。」

「あぁ、そうね。」

「これからどうしましょうか。天音さん。」

「早く行きなさいよ。屋上。」

うぅ。なんて冷たい天音さん。
いいよ、いいですよ。行ってきますよ。
どうなっても知らないから!

「それじゃあ、行ってくるよ・・・」

「いってらっしゃい。」


◇     ◆     ◇

私の目の前には、屋上への扉。
あぁ、開けるべきなのか・・・?
えぇい!
開けてしまえ><

<ガチャ>

「あっ!
 やっと来てくれた!!待ってたんだよ。」

「ぇ、あの・・・」

「来てくれないかと思ってた。
 あぁ、来てくれてありがとう!」

だ、誰!?
あ、もしかしてこの人が私に手紙をくれた人?
屋上にこの人しかいないから、当たってるよね?

「あ、あの。
 もしかして、貴方が私に手紙をくれた方ですか?」

「え?
 あ、そう!その通り!!
 俺の名前は藤堂要。ちなみに、3年2組。」

せ、先輩だったんだ(汗)
通りで見たこと無いと思ってた。

「私の名前は、」

「知ってるよ?
 斎藤葵ちゃん。俺がラブレターを下駄箱に入れた相手。」

「はい・・・合ってます。
 ちなみに、2年1組です。」

私、何呑気に自己紹介してるの!?
先輩は、私に用があったんじゃ・・・

「私に用があったんじゃー・・」

「そう。
 いきなりだけど、俺と付き合ってください。」

え。嘘。
先輩、相手間違えてるんじゃないかな?

「せ、先輩?
 それ、言う相手間違ってませんか?
 何で私なんかに・・・」

「言う相手なんて、間違ってないよ。
 俺は、君に言ってるんだ。理由は、君が好きだから!」

嘘だ!
一度も可愛いのか言われたことの無い私が、今、
告白されてるなんて!!
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