おかしなあなた
あなたに出会ったのはもう4年前のこと
中学生だったわたしの家庭教師として当時大学生だったあなたが家にやってきた。
あなたは中学生のわたしにはすごくすごく大人で、顔つきも厳しい感じだったから最初は少し怖かったっけ。
そんなある日お母さんが差し入れにと、近所のケーキを勉強中のわたしとあなたにくれた。
沈黙の中ケーキを食べていると、あなたはおもむろに
「このケーキ好き?」と聞いてきた。
「うん、すごぉく」
普段は怖いあなたの深くまっすぐな視線に、その時なぜか絡みつかせるようなあまったるい声で返した。
「そうか、これは俺の家のなんだ。」とあなたはわたしに耳打ちする。わたしがその甘い声に溶けそうになっていると
「もっとおいしい食べ方、教えてあげようか…」とまた囁いた。
わたしの全身にその言葉が電気のように流れて、次の瞬間
「教えて…」
とわたしは唇を奪われた。
中学生だったわたしの家庭教師として当時大学生だったあなたが家にやってきた。
あなたは中学生のわたしにはすごくすごく大人で、顔つきも厳しい感じだったから最初は少し怖かったっけ。
そんなある日お母さんが差し入れにと、近所のケーキを勉強中のわたしとあなたにくれた。
沈黙の中ケーキを食べていると、あなたはおもむろに
「このケーキ好き?」と聞いてきた。
「うん、すごぉく」
普段は怖いあなたの深くまっすぐな視線に、その時なぜか絡みつかせるようなあまったるい声で返した。
「そうか、これは俺の家のなんだ。」とあなたはわたしに耳打ちする。わたしがその甘い声に溶けそうになっていると
「もっとおいしい食べ方、教えてあげようか…」とまた囁いた。
わたしの全身にその言葉が電気のように流れて、次の瞬間
「教えて…」
とわたしは唇を奪われた。