君、依存



 珪は勝ち誇った感満々で
 私を急かす

 ノートを持とうとした時
 珪は3分の2くらい
 片手で担いで歩いて行く

 …残ったのはたった数冊

 頼まなきゃいいのに。

 何気に優しかったり…とか?


 呆然と見つめていると
 珪は振り返って
 いつもの真顔で呼ぶ

 「…早く、理科係」

 「はぁーぃ、宮下先生」

 「…何笑ってんの」

 「別に?」

 「…嘘だ、笑ってんじゃん」

 「なんでもないって!」

 ごまかして先々歩く
 素直に優しく出来ない珪が
 可愛かった、なんて
 そんなの言ったらきっと…

 込み上げる笑いを押さえた



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