太陽の花
「…はぁ…わかったわ」
母があまりに真剣な顔付きで言ったので私はしぶしぶ話を聞くことにした。
「智花、私の経営している会社、『上原商事』の取引先の約8割を占めている会社がどこだか知っているね?」
「神宮財閥でしょ?そのくらい知ってるわ。」
「じゃあその神宮財閥の社長が三ヶ月ほどまえに御子息に世代交代されたのは知っているかい?」
「知ってるわよ。日本最大企業の社長がわずか28歳ってゆうので日本中が大騒ぎになったじゃない」
(でもその新社長はたしか前社長以上に目利きがいいとかで有名になったのよね…たしか)
「結婚相手がその人なんだ」
「…は…?」
智花は唖然とした。
(父様…いま…なんて言ったの…?)
「お前の結婚相手は神宮財閥現・社長の神宮善大さまだ」
私はまだ状況を理解できてない…
「ちょっちょっと待ってよ!な、何かの間違いなんじゃないの?なんでそんな人が私なんかと?!」
「間違いじゃないんだ。智花。善大様が直々に私に申し込んできたんだから…」