友達以上恋人未満。
あたしはその場から動けなくなった。
「俺先輩の事、本気っすから」
「私も翔くん好きよ。
けど彼女さんは?」
「ああ…
あいつとは告られたから、付き合ってるだけっすよ。
別れようと思えば別れられるし」
あたし勘違いしてた…
告白してOKしてくれたから
翔くんと両思いだと思ってたよ……
好きなのはあたしだけだったんだね。
やばい、泣きそう…
けど原田の前では泣きたくない。
変なとこでプライドが出てくる。
あたしは顔を見られないように伏せて、
その場を走り去った。
「おい、高木!?」
後ろから原田の声が聞こえたが
それを無視して全速力で走った。